薬科大学の卒業試験の合否を分かつもの(その2)

<前回までのあらすじ>

国家試験対策と卒業試験対策は違うという話。

前回はこちら


それはなぜか。
ずばり、

問題をつくっている人が違うからである。
薬剤師国家試験をつくっている教授たちは(ほとんどの場合)卒業試験をつくっている教授ではない。

だったら卒業試験の過去問解きまくって、そいつがつくった問題に慣れましょうということである。

今まで6年間テストの前にやってきたことを今回もやりましょうという話。もっと言うと、明日テストがあるのに明後日のテストの勉強するのやめましょうよということかな。

大きな罠がある。

大学教授が行う講義に比べて、薬剤師国家試験予備校の授業が格段に分かりやすいのはトラップである。思わず薬剤師国家試験の勉強をしてしまうからだ。
薬剤師国家試験予備校の講義の復習は、卒業試験の過去問に出てきた問題の暗記や理解に使うのがベストである。

薬剤師国家試験予備校の授業についての受け方は、復習は少しウエイトを軽めにするが、授業だけは全力で聞き、なるべく理解を深め、なるべくたくさん暗記をすること。

完全に薬剤師国家試験予備校の授業を捨てることはできない。卒業試験に受かった後は薬剤師国家試験が待ち受けているからである。

なぜ授業だけは全力で聞かなければならないか。それは授業というのは、自分が天才的に頭が良い場合を除き、とても効率がいいからだ。

次の2点がその理由である。

①他人が教えてくれる。

②他人がタイムスケジュールを決めてくれる。

分からないことを1人で学ぶのは大変だが、授業は解説を講師が必死にしてくれる。

そして、自分1人で分からない問題をいつまでも考えていても仕方がない。どこかでとりあえず損切りしなければならない。授業は、損切りポイントも自分で選ばなくていい。時間が経てば次の範囲に進むからだ。

バランス的には卒業試験と薬剤師国家試験の勉強は2:1くらいで行なっていた。

–‐

前回に引き続き、今回書いたことは、卒業試験の範囲が、薬剤師国家試験の過去問のみから出題される場合を除いている。

過去問のみから出題される場合は過去問を存分に勉強して欲しい。

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