「先生、症例発表の患者誰にすればいいですか?」
「先生、スライドの構成とかやり方が全然わからないんです、教えてください。」
仕事中に、同期が実習生から質問をされている光景を見た。
実習も終盤にさしかかり、そろそろ症例発表用のスライド作成に着手しなければいけない時期である。
僕には、特に質問がなかったので、僕は淡々と調剤を続ける。
ああ、頼られててなんだか羨ましいなあ。
哀愁漂う背中であっただろう。
あとで、同期が言っていた。
「全く、自分で考えてほしいよなー」
いや、お前若者に囲まれて楽しそうにしてたやん。先生プレイ楽しみまくっとったやん、
とは思ったが、実はいろんな大人達が薬学生に対してこんなことを思っているらしい。
曰く、薬剤師にはもっと、考える力、そして問題解決能力が必要であると。
そうして出来たのが、
6年制薬学部であり、考えさせる問題を増やした国家試験である。
確かに暗記だけでは解けないような問題が増えてきている。