今日も小説風。
あらすじはこちら
参考(秋から冬にかけての薬剤師国家試験の勉強はまさしく暗黒時代だった。)
参考(魑魅魍魎をごめく6年目の薬学部にて卒業試験に受かった話)
今回は、暗黒の中を進み続けて卒業試験に合格し、その後薬剤師国家試験に向かう話である。
二月某日
6年間、艱難辛苦を共にくぐり抜けて来た僕のいつものメンバーは、卒業試験によってほぼ全滅していた。
3人は卒業できず、ずっとファミレスで共に勉強してきた1人は、ストレスでパニック障害と診断され、実家で療養しながら勉強することとなった。
健在なのは残り1人である。
有名漫画、GANTZの宇宙人討伐チームも1度主人公以外全滅したしなぁーとボンヤリした頭で考える。
すぐに漫画のことが出てきてしまう。先週まで読んでいたからだ。
一度遊び始めてしまったらもう止まらなかった。
張りつめていた気持ちは緩み切ってしまい、とても勉強を今までの熱量で続けることはできなかった。
僕は卒業試験の後、2ヶ月遊びすぎて成績は限界まで落ち、模試の結果は勉強開始直後のレベルまで下がりきっていたのだった。
薬学予備校の、最後の模試後の説明では、この成績からの逆転はほぼ不可能とのことだった。
残り時間は1か月弱。
押し潰されそうなプレッシャーの中、自業自得とは言え泣きそうになりながら、僕は奮起した。
薬学予備校の最後のまとめプリントを完璧にする。
今までやったことを覚え直し、卒業試験当日レベルの成績を取り戻す。
必須問題対策を行う。
この三つをとにかく目指すことにした。
大丈夫、一度落ちた成績を戻すだけだ。
だが、孤独だ。恐ろしい。
これから人生最悪の1か月になるだろう。
卒業試験準備の攻めの姿勢とは真逆のメンタルである。
でも、諦めないことだけが僕の長所である。
やるしかない。
こうして僕は最後の戦いを始めたのだった。
——
結果から言うとこの状態から70点前後上がっている。計233点だったかな。
まあ国家試験自体には落ちたが。
今がどんな状況だろうと諦めないで欲しいと思う。
諦めて勉強を辞める者もいるが、それは絶対にやめた方がいい。
その年に限って簡単だったり、調整がかかるかもしれない。
自暴自棄になることさえなければ負けはないのだ。
ではまた明日。